たそがれのイギリスでCANDY SHOP:郷は郷に従え

「郷は郷に従え」と、よく言いますが、イギリス人のお客様の習慣にびっくりしてしまうこともあります。

 

まず、店内での飲食。ピザを食べながら入店なさる方や、ドーナッツ引きちぎりながら入ってこられる方。飲みながらは、日常茶飯事。飲み物をこぼされて、泣く泣く床をモップすることも幾度か.... 食べ物は小さな店なので匂いが充満してとても困るし、ドーナッツとかお砂糖が床に落ちるので掃除が大変です。食べ残しや空の容器を置いていく人もいます。トホホ

 

でも、一番びっくりしたのは、子連れのお父さんが、会計を済ませてすぐにお菓子の袋を子供に渡し、それを子供が全部床に落とした時。あ〜床を掃除しなきゃ、とほうきを持ち出したところ、お父さんが床のお菓子をかき集めているじゃないですか。「あの、やりますから〜」と言おうと思っていたら、お父さん、悲しそうな顔の子供に「大丈夫、食べられるから」とそれを袋に戻して何もなかったように去って行きました。どうも、映画館で食べるのに買ったみたいですけど。こういうこと、2度ほどありました。きっとイギリス人はそういう小さいこと?は気にしないだな〜と感心です。

 

また、イギリス人の心の広さに感動することもあります。

お金が少し足りなくて欲しいお菓子が買えなく、カウンターで困っている子がいた時、そばにいるお客様が、ポイッとお金をその子に「使いなさい」とあげることが幾度がありました。日本円でほんの何十円ですが、ホロっときてしまいます。お釣りも、細かい1円、5円はとっておいていいよ〜と、もらわないお客様もたくさんいます。そのお釣りは募金箱に入れさせてもらっています。

 

文化の違い驚くことがたくさんありますね。

 

 

 

たそがれのイギリスでCANDY SHOP:もうすぐハロウィン

イギリスは日に日に寒く、そして暗くなっています。クリスマス商品もほとんど揃い、頭はすでにクリスマス一色。でも、その前にハロウィン〜 当店ではそんなに大きなイベントではないのですが、ホラーな雰囲気を作り出すために、ウィンドウディスプレーやグロテスクな商品で店を飾ります。今年は、ハロウィンが土曜日ということで、コスチューム好きなTさんは、やさしい魔女(悪い魔女だと子供達が怖がるから)になると張り切っています.... どんな仮装で来るのか楽しみ、でも少し不安...

 

今年の目玉商品は、目が赤く光るドラキュラのロリーポップスタンドと輸血袋に入ったストロベリー味の液体キャンディー。P&Mでは、引き裂かれた指。これ、見た目より味は悪くないです。31日にあまったハロウィン商品は、仮装した子供達にあげようとTさんと話しています。子供達、仮装して来てくれるといいな〜

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たそがれのイギリスでCANDY SHOP:ゾディアックマンのその後

イギリスはすっかり秋です。これからハロイーン、そしていよいよクリスマスと一大イベントが続き、店も忙しくなります。ところで、前に紹介したソディアックマンと呼ばせていただいている常連さんですが、最近まったく店に姿を現していません。ちょっと、心配していたのですが、どうも違う曜日に来店していただいているようです。

 

先日、お店で一番新しいスタッフのS子さん(日本人)と、衛生的な理由からお釣りを渡す時、出来るだけお客様の手に触れないようにしましょう、という話をしていました。特に風をひいている人の手とか。S子さんにも気をつけてね〜なんて。そしたら彼女が、「最近、浮浪者のような人が小銭を貯めてリコリスの根を買いに来るので、絶対触らないようにしています!」...... あっ、それは当店の大切な常連さん、ゾディアックマン。かわいそうに、とうとう浮浪者扱いになってしまったんですね。きっと、S子さん、優しいから彼女が働いている曜日に来るようになったのね。他のスタッフ、最近話してあげないから.... たまには話かけてあげないとかわいそうですよね。でも、本当、彼は何やっている人なんでしょうか?気になります。でも、怖くて聞けない。

たそがれのイギリスでCANDY SHOP:3時半の男、バイトのRくん

前回でお話しした、バイト募集の件、難航しております。また詳しくは、のちに書きますが、いろいろ訳ありです。

ところで、バイトのスーパースターRくん、とうとう大学に飛び去って行きました。最後の方は、がむしゃらに一心で働いていたような感じで、「もういいよ、そんなに一生懸命働かなくても最後だし〜」って言いたいくらい。最後の日は、うちのベテランTさんと、涙をこらえて見送りました。「りっぱなビジネスマンになって、うちのお菓子たくさん買いに来てねー」と。後で、鍵返してもらうの忘れたことに気がついたけど....

Rくんとの思い出話はたくさんあるのですが、今日は彼にまつわる、ちょっとした不思議なエピソートをお話しします。まず、何と言っても業務員用の色々な意味でとってもこわ〜いエレベーターに閉じ込められたこと。30分程度なのですが、二重ドアのくらい密室です。私も何回も使っていますが、閉じ込められたことはないので、不運としか言いようがありません。閉じ込められている間、警備の人から、「大丈夫、彼笑っているから」と説明を受けましたが、何で笑っているってわかるのよー カメラなんてついていませんよー 後で彼から聞いた話ですが、「何か必要なものある?」と聞かれたそうで。まったく、ジュースでも調達してくれるんですかー???そして、これが、起きたのが3時から3時半でした。

そして次、彼が働く土曜日に、ショッピングセンターの火災サイレンがなり、外に避難するというハプニングが2度もありました。それも両方ともかなりシリアスなもので、1時間以上も店にもどれず、2度ともその日、Rくんには帰っていただきました。この、火災なんですが、両方とも何とまた、3時半ころに起きているのです。こうなると、3時半の不運の男としかいいようがありません。彼が来る前の3年間、火災警報がなるなんて一度もありませんでした。

ともあれ、Rくん、お客さんからも親しまれ、皆、彼が好きでした。頑張って大学でビジネス、勉強してくださいね。それと、早く鍵返して〜

 

RくんとTさん

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たそがれのイギリスでCANDY SHOP:バイト募集編

前回からかなり時間がたってしまいました。というのも夏休みに入り、急に忙しくなり、仕入れの毎日だったのです。気が付いたら、もう夏も終わり。昨日は寒くて暖房をいれたくなほど。

 

さて、9月は新学期と同時に当店ではお別れの季節。店のスパーアイドル18歳児、Rくんが大学進学のため、お店を来月去ります。彼は全てにおいて際立っていました。ルックスは店に来る少女からキャーキャーいわれるほどのいい男(ただし12歳前後の子)、でもそれを鼻にかけず、ひたすら真面目に働き、お店の常連さんからも慕われる、いわゆる好青年! そして、私が溶けかている飴をゴミ箱にすてたらそれをなにげなく取り出して、値引きして売るという商売根性!

 

彼が去るのはとても悲しいのですが仕方ありません。で、新しいバイトの子を募集したのですが、これもすごい数がきて、ほんとんどはゴミ箱です。鼻輪した子や、アイラライン入れた男の子、母親が自分の娘とその子の彼氏、両方の履歴書を持ってくるとか、二人おついで雇って、一人分の給料でいいのかな?何て思ってしまいました。面接までいっても、今年はがっかりが多くて.... 何とか1人見つけたのですが、どうなるのかまたご報告いたします。そういえば、前回紹介したゾディアックマン、しばらく来なくて心配していたのですが、先週、来てくれました。何でも大きな毛布を持ち歩いていたそうで、Rくんが、ホームレスかな〜と言っていました。ゾディアックマン、Rくんが接客するといつも、品をもらう時なにげなく彼の手に触れるそうです。きっと、彼もRくんがいなくなってがっかりするのかな?

たそがれのイギリスでCANDY SHOP:お客さん編

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この仕事での楽しみ、それはお店に来てくれるお客さんに喜んでもらえること。いろいろな人が来ます。明るい人、愉快な人、素敵な人、可愛い子、生意気な子、困る人、迷惑な人などなど。みなお客さんです(お買い上げ頂ければ)。毎日が、ちょっとした人間劇場のようです。よく来る子供が成長していく様子が見れたり、反対に高齢の方が来るのが大変になり、回数がだんだん減っていったりとか.... 常連さんもいます。長くて1年以上来店されてる方も数人います。私は顔を覚えるのが苦手なので、常連さんが買っていくお菓子で覚えるようにしています。お店のスタッフにもやはりお気に入りの常連さんがいて、来店を楽しみにしています。中にはかなり個性的な方もいて店で話題に。その中の一人、もうかなり長いお客さんでその風貌と、神秘的なことを話しだすと止まらないことから、「ゾディアックマン」と呼ばれ、皆から敬遠、ではなくて愛されています。いつも、リコリスの根をお買い上げいただきます。一度、スタッフの一人がいつも背負っている大きなリュックの中身を聞いたら、西洋星座の地図を広げ出して大変なことになりました。他のお客さんも目が点。それ以降、リュックの中身を聞くスッタフはいません。

小さなお店で、常連さんは本当にありがたい限りです。昨日も閉店まじかによく、ピーナッツチョコを買う常連さんが来て、「実は引越しで今日が最後のお買い物なの」と、いつものピーナッツチョコをたくさん買って行ってくれました.... ホロリ

 

たそがれのイギリスでCandy Shop

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 Pick & Mix, すなわち、選り取り好みで量り売り

 

今回は、当店の人気商品ナンバー1、Pick & Mixを紹介します。これは子供から大人まで楽しめるグミお菓子です。好きなのを選んでもらって、スタッフが昔ながらの正方形のクラフトバッグに入れて、最後に重さを量って支払いといった仕組みです。その種類は100以上で、形、色、大きさ、固さはさまざま。グロ系では、脳みそ、ネズミ、ほね、入れ歯、骸骨、イモムシ、ヘビ。食べもの系は、ピザ、目玉焼き、イチゴ、チェリー、バナナ。メルヘン系は、ハート、テディ。動物系、イルカ、カタツムリ、ワニ、ブタなど。

このPick & Mix、もちろん、子供には大人気!でも、大人のファンも多いいんです。家族で、映画館用に買う家族も少なくないです。子供、特に小さい子は選ぶのにすっごい時間が掛かって、混んでいる時は結構いらつきますが、選ぶのが楽しみの一つですよね。がくせいは、10p、日本円で20円、でみつくろって、何て言ってきます。トホホ...

Candy Shopではお金持ちになれません。